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日本のプロゴルフメジャー大会のひとつである「日本オープンゴルフ選手権」が2023年10月12~15日、大阪府茨木市の「茨木カンツリー倶楽部」で開かれました。
2023年の日本オープンにはPGAツアー14勝を誇るプロゴルファーのアダム・スコット選手が昨年に引き続き2年連続で出場。
ユニクロのグローバルブランドアンバサダーを務めるアダム・スコット選手は、次世代育成イベント「Future Golfers Seminar 2023 with Adam Scott」を大会3日前の10月9日「スポーツの日」に開催し、関⻄地区在住のトップジュニア29名にワンポイントレッスンなどを通じて、世界トップレベルの技を披露しました。
golmicio編集部はイベント後のアダム・スコット選手に独占インタビューを実施。「ゴルフの魅力」や「初心者が意識すべきこと」などについて聞きました。
ゴルフのルールは「人生と似ている」
――ゴルフ初心者はルールが難しかったり、ゴルフそのものが難しかったりして、ゴルフ場に行くことにハードルを感じることがあります。そういった方に対してどのようなアドバイスをしますか?
自信をもってゴルフコースを周ることはゴルフ経験者でもむずかしいことです。
ゴルフはとてもむずかしいゲームですし、多くの人が自分のスイングを見せることや、ゴルフ練習をあまりしていなかったり、ゴルフの知識があまりなかったりする段階だとゴルフコースを周ること自体を躊躇してしまうと思います。
ただ、ゴルフのルールは「人生のルール」と似ていると考えています。
ゴルフも人生と一緒であなたを歓迎していますし、もしわからないことがあれば教えてくれる人が必ずゴルフコースにはいます。
もしわからないことがあれば、それを教えてくれる人にアドバイスを求めるのがいいと思います。
――ゴルフをプレーしていると、要所要所で大事になってくるショットがあると思います。そうした場面で集中する秘訣を教えてください。
それは多くの人が考えているよりも簡単なことですよ。
どうしてかと言えば、そうした「大事なショット」というものは、その日に打つ一番最初のショットではないからです。
私自身はそうしたここぞという場面でのショットを打つまでに、自分の感覚や自信を一番に高められるようにすることを意識しています。
ほとんどのプロフェッショナルも、ここぞという場面で集中力を発揮するために、その場面に至るまでの段階で、一つずつやるべきことを積み重ねていると思います。
お気に入りのコースは兵庫県の廣野ゴルフ倶楽部
――アダム・スコット選手が特に気に入っている日本のゴルフコースはどこですか?
とてもむずかしい質問ですね。
ありがたいことに私自身、たくさんの日本のゴルフコースでプレーをすることができました。
少し前の思い出にはなりますが、なかでも御殿場のコースはとても楽しくプレーできましたね。
あとは昨年プレーした廣野ゴルフ倶楽部(兵庫県三木市)はとても好きです。世界のゴルフ場のなかでも好きなゴルフコースの一つです。
――アダム・スコット選手が現在気になっている日本のプレイヤーはいますか?
蝉川泰果(せみかわたいが)選手は昨年のジャパンオープンを制していますし、すばらしい若いプレイヤーだと思います。
昔からの友人の石川遼選手も気になるプレイヤーの一人で、彼と一緒にプレーすることは楽しいですね。
ただ、これから開催される日本オープン(10月12日~15日)ではみんな勝ちたいと思っているなかで、その夢を叶わせないように自分も頑張りたいと思っています。
ゴルフの魅力は「決して終わることができない挑戦ができること」
――最後にアダム・スコット選手が考えるゴルフの魅力について教えてください。
決して終わることがない挑戦ができることがゴルフの魅力だと思います。
世界で一番とされるプレイヤーでさえも、ゴルフをマスターできたとは言えない。
常に成長を追い求めることができることが私がゴルフを楽しいと感じる理由です。
アダム・スコット(43)
1980年7月16日生まれ。オーストラリア・アデレード出身。2002年マスターズ・トーナメント初出場9位入賞。2013年4月マスターズ・トーナメントでオーストラリア人として初優勝を果たす。2014年5月、世界ランキング1位を保持。