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ラウンドに出て感じたゴルフの気持ちよさと繊細さ。アーティスト・伊藤千晃さんのゴルフデビューとは
ゴルフを始めた友人が「コミュニケーションや時間の使い方が変わった」と話すのを聞いて、興味をもったアーティストの伊藤千晃さん。
もともとゴルフにはストイックなイメージがあって避けてきたそうですが、今ではその面白さにハマっているそうです。
ゴルフを始めてはみたものの、まだラウンドに行く勇気がない…
と感じているゴルフ初心者の方に、伊藤さんが伝えたいメッセージとは?
ゴルミーチョ編集部が聞きました。
ゴルフ初心者にとって、最も乗り越えるハードルが高いかもしれない「ラウンドデビュー」。このインタビューシリーズでは、各ジャンルで活躍するゴルフ好きの著名人が自身のゴルフデビューを振り返り、「まだゴルフ場でゴルフをしたことがない」という方に向けて、ラウンドの魅力を語ります。
伊藤千晃
1987年1月生まれ。2017年にダンス&ボーカルユニット「AAA」を卒業。2018年よりソロとして活動を開始。アーティスト、モデルとして活動する中、近年ではフェムテックに関する取り組みにも力を入れている。 2023年6月にミニアルバム「Honey」をリリース。
目次
「ゴルフで仕事の話がはかどる」と言う友達。どういうこと?
―― 伊藤さんがゴルフを始めようと思ったきっかけは何でしたか?
去年、ハワイに住んでいる同い年くらいの友達が「ゴルフはいいよ、やると色々お得だよ」と教えてくれて。
でも、あまり興味は持てなかったんですよ。私、ゴルフのことは全然知らなくて。
むしろ「芝生を歩いているだけのスポーツ」ってイメージで。ひたすらボールを打って歩くストイックな感じがしちゃって。
でも、その友達が「ゴルフだと、仕事の話も意外とはかどる」って言うんですよ。
ご飯食べに行ったり、飲みに行ったりして仕事の話をするとお酒も入るからつらかったけど、ゴルフに移行したらゴルフで仕事の話ができるって。
ゴルフをただやっているだけではなくて、人とコミュニケーションする時間の使い方が変わったと言っていて、そこに興味を持ちました。
―― ゴルフを実際に始めたのはいつですか?
今年のはじめくらいですね。
その友達からは「ゴルフで体を動かしていると、どんどん頭も活性化されて、ポジティブな話ができる」って聞いていました。
それは私の中にはなかった感覚だから、ちょっとやってみたいなと。
私は出産して子供がいるから、日中で終われる趣味があったら素敵だな、と思っていて。
―― 最初はどんな練習から始めましたか?
最初は先生についてもらって、屋内のシュミレーションゴルフでレッスンを始めました。
そしたらその先生が、クラブを私に振らせる前に、体の柔らかさとかをチェックしてくれて。
私はダンスをやっていたから、体の動かし方がスムーズに分かったみたいで「これは育ちますよ」って持ち上げられちゃって笑
「これにパワーが乗っかればいいスコア出そうですね!」みたいに持ち上げてくれる、良い先生との出会いがあったんです。
そこからハマっちゃった感じですね。
―― 打ちっぱなしなどでも練習しましたか?
はい、練習しました。
先生からは、一応ゴルフの重心の置き方を細かく教えてもらって。
私と同じくらいのタイミングでゴルフを始めたっていう、うちのスタッフさんと一緒に打ちっぱなしに行くようになったんですよ。
そしたら、シュミレーションゴルフよりもボールが飛ぶ景色が見えるので、楽しいなと思って。
スランプ中のラウンドデビュー。払拭できたゴルフのネガティブイメージ
―― 初ラウンドデビューは練習を始めてからどれくらいで行かれたんでしょうか?
私も練習を始めてから「いつラウンドデビューできるかな?」と思っていたのですが、スランプがあって…
ボールがなかなか当たらず飛ばず変な方向に行くみたいなときがあって、ラウンドデビューを諦めかけていたんです。
―― 気持ちを立て直せた出来事があったのですか?
今年の夏に息子のスクールの用事で、2か月ほどハワイに行ったんです。
そこで、私がゴルフを始めたと聞いたハワイの友達に「じゃあ、もうコースに出たほうが早いよ」ってすごく言われて笑
その友達が連れて行ってくれたのがきっかけで、ラウンドデビューできました。
―― 気心が知れたお友達と一緒だとリラックしてできそうですね。
そうなんです。最初にリラックスして行けたから、ゴルフの第一印象がとても良かったんです。
その前までは結構、ゴルフやられてる方が怖がらせてくるんですよ。「マナーが厳しいよ」とか、「ひたすら打って走ればいいから」って。
私はそれが嫌でゴルフには手を出さなかったのに。
そういうネガティブワードも聞こえてきてたので、初めてのラウンドのとき、結構ビビってたんですよ。
うしろの方に迷惑をかけちゃいけないっていうのもプレッシャーで…
「どうしよう」って緊張していたら、友達がすごくイージーなところに連れて行ってくれたので。
うしろが詰まることもないし、ある程度ちゃんと打てた感じだったので、だいぶ良い印象のままコースを回ることができました。
―― 初ラウンドのスコアはどうでしたか?
140くらいでした。ショートホールが多かったおかげだと思います。
私、なぜか真っすぐはよく飛ぶんですよ笑
でも他は距離が飛ばなくて…カスることが多くて、ダフっちゃったりだとか、トップしちゃったりだとかも多かったです。
思いがけず、ダンスの経験が体の使い方に活きる
―― ダンスの経験がゴルフに活きているところはありますか?
そうですね。ゴルフの動きってダンスっぽいんですよ。
「肩は並行に」とか「腰の動きはここからここまで」って言われても、習ってなければその意味も分からないと思うんです。
それが、私は初めから体の使い方が結構分かって。「なるほど!」っていう感覚は早かったですね。
―― これからゴルフを始める方、ラウンドに行かれる方にとって、その体の使い方がハードルになりそうですね。
私も、最初は体の使い方はわからなかったです。まずボールが当たらないし笑
でもゴルフは本当に全身を使うので、健康にいいなと思いました。
太陽にもきちんと当たることができるし、昔感じた運動会のあとのような疲れがきて、そこからものすごく体がイキイキしてくるのを感じるんです。
だから、まず健康にとってもいいなって。健康のためにやるのもありだなって思ってます。
―― ゴルフ初心者の方や、ラウンドを始めたばかりの方が挫折しないためのコツはありますか?
気持ちを分かってくれる仲間がいるといいなと思います。私も当たらなくなると、途中からつまらなくなってしまって。
そういう時にはプロの言葉を聞くのが1番なんですけど、なかなか費用も高いので。
私は、ゴルフが上手な友達にアドバイスをもらうことで立て直せたので、そういう仲間をいっぱい作るといいと思いますよ!
―― ラウンドに出る前と出たあとで、変わったことはありますか?
すごく変わりました。めちゃくちゃ楽しいじゃんって笑
なんで、「ひたすら打って走る」っていうイメージがあったのか忘れちゃうくらい、気持ちの良いスポーツだなって思います。
それと、繊細なスポーツだなっていうのも感じていて。
重心のかけ方とか、握り方ひとつとか、その握り方に空洞があるかないかでこんなにボールの動きが変わってくるのかと。
これは完璧がない。ないほど突き詰めたくなる。
究極のスポーツ、やりがいのあるスポーツだなって感じています。
―― ほかにも感じるようになったゴルフの魅力はありますか?
そうですね。ゴルフはプレーできる年齢幅が広いというか、年齢が関係ないというか。
たとえば、水泳だと若いときのほうがいっぱい泳げると思うんですけど、ゴルフってテクニックの部分もあって、そういう意味でも自分の年齢を気にしなくて良いスポーツだなって。
そこが魅力ですね。
あとラウンドでは、打つごとに景色が変わっていくのは最高に気持ち良いんですよ。
他の人がボールを飛ばすのを見ているのも気持ちがいい。「おー、綺麗に行きましたね」みたいな。
ゴルフカートの、車でもなければ、子供が乗るようなおもちゃとも違う、何ともいえない感覚も結構好きで笑 日常生活にあまりないですよね。
とにかく良い仲間と一緒にラウンドに出よう!
―― ゴルフ初心者の方、これからゴルフを始めたいと思っている方へのメッセージをお願いします。
私もド初心者なので、まだアドバイスできるほどではないんですけど…
「つまらないかも」って思うことは私も何度もありましたが、そのたびにゴルフ好きの人と喋ったり、シュミュレーションゴルフに誘ってもらったり。
そのおかげで気持ちを立て直すことができました。
フォームが直ればボールが当たるようになるし、当たるようになれば楽しくなっていくので、それを繰り返してゴルフにハマっていくんじゃないかなと思います。
だから、もう諦めようかなと思っても、せっかくゴルフを学ぼうって始めたのなら、もうちょっと踏ん張ってやってみるといいんじゃないでしょうか。
―― 一緒にゴルフをする仲間も大事ですよね。
そうですね。まだラウンドに出たことのない人は、とにかく良い仲間と一緒に出てほしいです。
そのことによって仲間とのコミュニケーションが大切な時間にもなります。
大人になると、仲間となかなか真剣な話もできなくなるから、ゴルフをそういう話ができる場として使ってほしいなと思います!